天国はどこに在る?
2008年03月14日(金)
のび太くん曰く、天国は雲の上に在る。
ども、町長です。
3月の3~4日、生まれて初めての北海道へ行ってまいりました。
いやー人生、楽しいことがまだまだ一杯残っておるもんですなぁ。
ここはひとつ、挑戦的に日帰りで...とかなり真剣に計画を練ってみたのですが、北海道滞在1時間だったり東京の24時間営業の店で夜明けを待つ羽目になってしまったりで、流石に北海道はオホーツク方面にもなりますとなかなかに厳しいものがございます。しかも滞在時間は短かいくせに費用はかなり高額です。
そんなこんなで見つけましたのが、とある旅行代理店の一泊パック旅行。日帰りを諦めるなら、何と言っても費用がべらぼうに安いです。しかも、私の目的地・日程にピッタンコで、神様に感謝です。
しかし、パック旅行の費用や飛行機運賃の仕組みって、一体どうなっているのでありましょうか。
飛行機は関西空港発ですので、神戸空港まで車で行って連絡船で関空入りするのがよさそうです。別途駐車場代も要りませんしね。
ということで、車を運転して神戸空港に着いたのはちょうどお昼頃。ここで何かお腹に入れたかったのですが、如何せんそれらしきお店はどこにもありません。空港ターミナルまで行けば何かあるのでしょうが、駐車場のそのまた向こうに見えるターミナルまで歩く元気もありません。「アンパンマァーン」と叫んだところで飛んできてくれるはずも無く、やむなく諦めて船に乗り込みます。
関空に行けば何かあるでしょう。
40分ほどで関空到着。
わたくし北海道も初めてでありますが、実は関空の利用も初体験であります。
早速おみやげ物やさんに「赤福」発見!!
本気でお昼は赤福にしようかとも思いましたが、「流石にそれは無いだろ」と自分で自分に突っ込みを入れてラーメンを食します。
今回はダメ出し役の同行職員がいないので、少しばかり自制心が必要です。
お腹もふくれて、無事13:00関空発のANA1795便機中の人となり、ツツツーとお空に舞い上がります。
えー、いきなりですが、私はいつでもどこででも寝れます。倉持陽一の歌で何かそんな歌詞がありましたね。まあそんな訳で飛行機に乗りますというと、ちょっと本をパラパラめくってワン・ツー・スリー・パチンでもう夢の国入国審査完了であります。
飲み物が配られる気配で目覚めますと、もう北海道上空のようです。窓から地上を見ますと、所々他と色が違って灰色っぽいところがあります。何かな~と思っていたら、どうやら凍った湖みたいです。いやー、あんな大きな湖が凍ったりするんですねぇ。雪もろくに降らない地域に住んでいる者にとっては結構新鮮であります。
凍った湖や雪景色を見ると何故かしら、スティーヴン・キング原作、デヴィッド・クローネンバーグ監督の「デッドゾーン」を思い出します。何か寒々しい景色のシーンが多かった気がするのですが、そういえば凍った湖のシーンとかもあったでしょうか...。主人公役のクリストファー・ウォーケンが良かったです。予知の瞬間に主人公がビクッとなるんですが、すぐ側で銃を発砲して驚く様子を撮影したって話は本当なんでしょうか?
って、何か脱線ばかりで話が前に進みませんね。
今回の旅の目的は、「いなほ硝子工房の稲沢越子さんにお会いするのだ!」であります。
まあ、とは言ってもせっかく北海道まで行って一泊するんだし、何かこの時期・場所ならではの観光スポットはないものかと事前にネットで探しましたところ...発見!!
北海道航空さんの流氷クルージング。
http://www.hokkaido-koku.co.jp/
流氷を観たいけど、陸路をオホーツク沿岸までというのは時間的に厳しいので諦めてたんですが、その手がありましたね。
海までお空をブロロンと飛んで行けばいいんでワッカナイ?。
いや、寒いのはきっと北海道だからです。
女満別空港に3時過ぎに到着。
いやー、あちらこちらにぶら下がってるツララが大きいのにビックリです。
車の下にもツララがぶら下がっていますので、もぐり込む猫は気をつけないとアイタタタってなっちゃいますね。
北海道航空さんのオフィスはそのすぐ横にあります。
基本的に私は高いところが大好きでありますので、セスナに乗れるということ自体、もうウハウハのワクワクであります。
早速、私の操縦で飛び立ちます。
というのは冗談です。
後部座席に乗り込んで、いざ海へと向かいます。
初めての北海道で初めて流氷を観るんですから当たり前ですが、眼下にはいまだかつて観た事のない景色が拡がります。
水平線まで真っ白。素晴らしく雄大で神秘的で不思議な光景でした。
なんでも、昨年・一昨年は流氷がおいでにならなかったそうで、今年のこの時期は運が良かったようです。
おみやげに、ボールペン・シャープペンのセットとハンカチを頂きました。
北海道航空さま、お世話になりました。とっても楽しいフライトでありました。
あー満足満足で、バスに乗って北見へと向かいます。
道路脇に美幌と書かれた標識が見えます。
そういえば、大好きなのりピーの「星の金貨」は確か美幌別ってところの診療所が舞台でしたね。
新鮮な風景にバスでの移動も全然苦になりません。
しばし車窓の北海道らしい風景を満喫します。
北見到着。
今夜のお宿はドーミーイン北見。
http://www.hotespa.net/hotels/kitami/
今回のツアーは宿泊も込みだったのですが、あまりにも安いので口の悪い職員からは「泊まりはきっと雪で作ったカマクラですよ」なんて不吉なことを言われてましたが、何の事は無い、新しくて綺麗なホテルで安心安心。しかも、天然温泉 常呂川の湯です。もう何も言うことはございません、ハイ。
さてさて、寝床の確保も出来まして、お食事処を探すついでに周辺の散策に出発です。
何と言っても北海道、それはそれは寒いであろうと手袋や耳あてを購入して参りましたが...、あれ~?耳あてなんて誰もしてません。
それに、コレだけ雪があるのに雪だるまの類が全然見当たりませんよ...
まあ毎年これだけの量の雪が降れば、雪だるまなんて今更...という感じなのでありましょうね。
なんてこと考えながら歩いておりますが、実はお食事処が一向に見つかりません。だんだん暗くなってきたんですが、居酒屋みたいなのばかりで、まだ開いておらないようなのでありますね。
うーむ、しょうがない、わびしいけれども今日はコンビニの弁当で我慢するか...とローソンに向かいましたところ、ローソン斜め前にお食事処発見!!
どうも今回の旅は「発見!!」が多いですね。初めての北海道に浮ついた内面がこの一言に表出されているようでお恥ずかしい限りであります。
何はともあれローソン斜め前の「軽食 トマト」、よくぞ開けていてくれました。
根が素直な私といたしましては、お奨めのシャケ定食1000円也に決定。
ハンパじゃなく盛られそうになったご飯に「半分でお願い...」とか言いながらも温かい夕食にありつけて幸せな私。
食後は、向かいのローソンで缶コーヒーを買います。
お!「聖地」のコーヒーに続き、今回も限定缶コーヒー発見!!
あ、また「発見!!」で申し訳ない。
しかしながら、季節モノ・限定モノに弱いのは我々だけではありますまい。
その名も「知床デザイン缶」です。
ホテルに帰ると稲沢さんからお電話を頂きまして、明日は車で迎えに来ていただけるとのこと。ありがたくお言葉に甘えます。
ささ、明日が早く来るように、もう寝よう寝よう。
さて2日目は、3月4日(火)。
北海道の寒さを体感する為、朝6時前に起床。早朝のお散歩に出かけます。
人通りが少ないのを見計らって、せっかく持ってきた耳あて・手袋をシャキーンと装着。
気温-9.5℃でしたが、もうちょっと大きく撮ろうと私が近づいたら0.1℃上昇しました。
ホテルに帰って朝食を頂きます。6時半からOKだったのですが、私1人ですね...
10時ごろ迎えに来て下さった稲沢さんと初めてのご対面です。
で、車に乗せていただいてご自宅兼工房へ。
とても綺麗でオシャレなおうちで、玄関先の様々な種類の色とりどりのスコップが雪国らしいです。
稲沢さんは、10年以上前にフュージングから始められたそうです。現在はとんぼ玉・アクセサリーの制作や講習をされています。お子さんもおられて、時間的にも大変だと思うのですが、旦那さまのご理解があって続けられるとのことでした。
ちょうど制作された玉がたくさんあったので、色々なものを観せて頂くことが出来ました。ラッキー。
硝子のお話も沢山出来てとても楽しかったのですが、ここで「雪だるま不在」の謎が氷解いたしました。
稲沢さんによると、時期的に今頃の雪はサラサラで雪だるまを作るのに適していないとのことです。雪の降り始めの頃は、やはりそれなりに雪だるまは見かけるそうで、なるほど...納得。
帰りも、稲沢さんに北見の駅前まで送っていただきました。
本当にありがとうございました。
さてさて帰る準備ということで、昨日チェックしていた東急インの地下食料品売り場でお土産を...と思ったらお休みではありませんか...
やむを得ずそそくさと空港へ向かい、女満別空港ターミナルでお土産物色。
お昼ご飯は、やはり素直にランチョンマットに書いてあるお奨め品、北海のミックスフライ定食を注文させていただきます。
帰りの飛行機ANA1796便の座席は1A。
やっぱり日本って狭いようで、なかなかどうして広いです。北海道は思ったほど寒くなかったけど、流氷も観れたし素敵な作家さんともお会いできたし、雄大な自然と神秘的な景色を思い返しながら夢の国へと参りましょうか...と眠ったものの、ほどなく目覚めた窓の外。一瞬、飛行機に乗っていることを忘れていました。
「ところでのび太くん、天国は雲の上に在ったかい?」