初めての灯油バーナー
ども、町長です。
みなさん、灯油バーナーってご存知ですか?
一説によるとガラス表面の照りが違う(お肌が綺麗)とも言われる灯油バーナー。
気になったら試してみないわけにはいかない性格の私町長が、佐野邦巳子さん(第3回GTコンテスト金賞の恐竜も灯油バーナーで作られています)に教えていただいて灯油バーナーを設置してみました。
灯油バーナーとは...
本体はブリキ製でストーブと同じように下の台座の部分が燃料(灯油)のタンクになっており、中心の円筒形の外周部分に芯が入っていて、その内側に詰めた粘土の真ん中に空いた穴からエアーが吹き出す仕組みになっています。
燃焼用の芯はデニムの布地です。
エアーはブロアー(送風機)から一旦「ある程度の容量を持った容器(一斗缶など)」に送られそれからバルブ(コック)を介して机に固定したノズルに繋がっています。
容器はエアーを整流したり分岐させたり、また圧を調整したりの役目をします。ブロアー(送風機)からのエアーが多すぎる場合はこれに穴を開けて調整します。2台繋ぐ場合は、ここから2経路とればよいでしょう。
エアーノズルは火の調節をする大切な部分です。大きな炎が必要なときは大きな径のものを使います。銅管を連結して適当なサイズのノズルを作りましょう。
エアーの調節は、大まかな調整は机に固定するノズルの上下位置で、微調節はバルブ(コック)で行います。
エアーノズルはバーナーの中心にセットします。中心にセット出来ているかどうかは、左右にバーナーをずらしてみて実際の炎で確認します。前後も同様です。
※以上、灯油バーナー本体以外の写真は佐野さんのガラス工房「邦」で撮影させていただきました
実際に設置してみました...
エアーノズル用の銅管を用意して必要なサイズにカットします。
今回は2つのサイズを作ってみました。2段と3段です。
ノズル先端の継ぎ足している部分をハンダ付けします。
机の下に位置するコック部分のパーツを準備します。
エアーチューブの接続部分、コック部分、銅管へのフィッター部分です。
組み立てるとこうなります。
次に整流・分岐のための容器です。
今回はホームセンターで見つけた「吸いがら収集缶」を使用してみます。
ふたの部分に4箇所穴を開け、中央の1箇所はブロアーからのイン、2箇所はバーナーへのアウト、あと1箇所はコックを付けてエア圧調整弁としました。
ふたや接合部はハンダ付けし、エアー漏れしていたところはコーキングで塞いで密閉しました。
ブロアーは手近にあったのを使うことにします。
風量は60リッターあるので性能的には問題ないでしょう。
こんな感じで吸殻入れ(笑)を経由して...
こんな感じで2台に繋げて完成です。
バンザーイ (^^)/
メンテナンス...
芯の形状はドーナツが載ってるような感じが理想的です。
ハサミで散髪して形を整え、時間をかけてなじませてやりましょう。
芯の上げ下げは、バーナーの底面をたたくと芯が下がり、上面をたたくと芯があがります。
芯は布の縫い目などの引っ掛かりにより、使っているうちに歪(部分的な上下差)が出てくる場合があります。
歪が出てきたら上をたたいても下をたたいても芯全体が上がり下がりするだけで歪は直りませんので、そのときはペンチを使って芯の低いところを引き出して調整してやりましょう。
不安定な悪い火にならないようにするために粘土の掃除も必要です。
やすりでやさしくこすって煤をとってやるのを怠らないようにしましょう。
ちなみに、「ボタッ」とガラスを落とすと部分的に綺麗になりますが、けっしてワザとしないように...
欲しい炎を作る...
「作るものによって、バーナーを調整して欲しい炎を作る」
これが灯油バーナーの醍醐味だそうです。
興味のある方は、ぜひそのやわらかい炎の魅力に触れてみてくださいね。
ゲストハウス102号室の佐野さんのお部屋では、少しだけですが灯油バーナーを使用した制作の様子を動画でご覧いただけます。ぜひご覧くださいね。
「グラスタウン / ゲストハウス」
http://town.wcs.jp/guest/
Special Thanks:
ガラス工房「邦」
http://blog.livedoor.jp/garasukoubou_kuni/